あなたの大切な人になりたいよ

2/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
「ごめーん、待った?」 青いワンピースを着た可愛らしい女の子がこっちに走ってくる。 今日はユリカとデート。ショッピングモールで買い物した後、食事する予定だ。 デートの時はいつもユリカが1、2分遅刻するから、ぼくはもう慣れっこになっていた。 「いつものことじゃん。」 わざとらしく嫌味っぽく言ってみた。 「え~、いじわる~。全然、怒ってないくせに!!」 頬をふくらませてにらむユリカに笑顔を向けて、 「バレたか。」 ニカッと笑ってみせる。 本当にユリカは可愛い。天然な性格もユリカの魅力の1つだ。それに比べてぼくは全く可愛げがないよなと自嘲気味に笑った。 「アヤ、早く行こうよ!」 ユリカの声に我にかえると、ユリカが笑顔で手を振っていた。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!