雪降る夜

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音もなく降る雪が 僕の心を裸にした 独りは怖いと 呟いた 白いその姿が 落ちては溶け 落ちては溶け… 擦れ違っては消えていく人々のように僕の心を隔離する 冷えきった自分自身をいくら暖めてみたって 降り積もる雪がまた僕を凍えさせる 固く閉ざした心を開く事も許されなかった 誰も信じてはいけないと勝手に思っていた 雪の降る夜に このまま一緒に溶けて行きたい 僕の心ごと凍らせて───
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