1人目のお客さま

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「カナちゃん、あのクルミの木、よく知ってるって……!!ずっとずっと小さい時から遊んでたって…“ありがとう”って!“絶対忘れないよ、また絶対会えるから”って!笑ってたんだ!」 男の子は息を切らせて 顔を真っ赤にして でもとっても嬉しそうに話します。 パン屋さんは 微笑みながら男の子の話を聞いています。 「パン屋さん……」 男の子は息を落ち着かせてからパン屋さんに言いました。 「パン屋さん、ぼくのお願いを叶えてくれてありがとうございました!」 男の子はペコリとおじぎをして お家へ帰って行きました。 パン屋さんは 男の子の帰った方を見ながら 『また会えますよ。』と呟いてにこりと微笑みました。
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