小さなパン屋

１人目のお客さま

森の奥の湖のそばに
そのパン屋さんはありました。

何十年も
何百年も
ずーっとずーっと昔から
パン屋さんはありました。

いつの頃からか、そのパン屋さんのパンを食べると
｢願いが叶う｣と言われる様になりました。

そしてある日、
パン屋さんに、ひとりのお客さんがやってきました。

小学生くらいの男の子です。

男の子は、なにやらもじもじしています。

そして
男の子はパン屋さんに言いました。