1人目のお客さま

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「あのね、パン屋さん…あのね…」 男の子の顔は真っ赤です。 「あのね…ぼくね… 好きな子がいるの。 でもね、明日引っ越しちゃうんだ…。」 男の子はうつむきました。 「だから……ちゃんとお話したいんだ。」 今にも泣きそうな でも まっすぐな目でパン屋さんを見上げます。 パン屋さんは 『わかりました。』と答えると、ひとつのパンを手にとりました。
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