序幕

2/2
前へ
/4ページ
次へ
“すき”って、とてもいい言葉だよね。 誰かのことを大切におもう。 とっても、すばらしいことだよね。 でもね、少しだけ考えてみてほしいんだ。 すきだから、自分をすきになってほしい。 すきだから、格好良くいてほしい。 すきだから、自分だけを見てほしい。 すきだから、すきだから、すきだから? きみは、“すき”をなんでもプラスに変えてくれる言葉と、勘違いしていない? “すき”は免罪符じゃない。 どんなことも許してくれるわけじゃない。 どんなに自分がすきだって、相手は迷惑なだけかもしれない。 安い恋愛小説みたいに(こんなことを言ったら怒られてしまうかな)、ただいま純愛の大バーゲン中!今なら大人気の中絶・浮気・死ネタストーリーもついて1200円!なんていうわけにはいかないんだ。現実はね。 でも、これも所詮2次元のおはなし。 現実ではない、架空のものがたり。 かわいいヒロインもかっこいい主人公もいない、ラブストーリーをするにはあまりにお粗末なぼくたちだけれど、 ほんのちょっとだけ、ぼくらのエゴイスティックな物語に付き合ってもらいたいんだ。 さあさあ皆さん、準備はオーケー? 出来ない!ってひとは電源ボタンを連打してね。 それでは、ぼくらのおはなしのはじまりはじまり・・・ だれにもないしょの恋物語 (その日ぼくは、海を見つけた)
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加