無形(粋×白)

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「ほれ」 「へ?」 目を開けると裕介は優しく笑っとった。 裕介の手の平に ちょこんと乗せられた小さな桜の花びら。 来る途中、 寄り道して来た公園で 桜を見た時に乗ったんやろな。 「お前、頭に桜って…ベタなお茶目やなぁ」 「うっさいわ」 「満開やった?」 「いや、まだやった」 「ならええわ」 「何で?」 「そんなん、当たり前やん」
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