395人が本棚に入れています
本棚に追加
これは当たり?はずれ?
もはやどっちかわかんない。
この12はただの数字だから。
あたしはその小さなメモを
ぽいと机に投げ
小説を開いた。
“本、好き?”
桜井君はなぜそんなことを
聞いたんだろう?
朝の女が言ってた通り――
あたしが文学少女に
見えるから?
あたしの目は珍しく
活字を追わず一点を見たまま
止まってた。
「みんな引いたな?
じゃ今から言う番号を引いた奴が
俺のパートナーな!!」
そう言った桜井君は
にっと笑った。
「…………」
……え。なに。
いやな予感。
だって――
桜井君が
すっごくあたしを見てる。
最初のコメントを投稿しよう!