プロローグ

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「それは――… 信じてみようと思ったから。」 半年前。 あたしに告白をしてくれた雄司は あたしを真っ直ぐ見つめてくれて 「……あんたが言ったんじゃん」 “俺と付き合って。 そしたら――…” 「俺は莉緒だけを大切にする」 そう言った あたしを見ていた雄司は ゆっくりと視線を下に下ろした。 「いきなり名前を呼びすてなんて 失礼な奴だと思ったけど…… でもその言葉を 信じようと思った。 だから付き合おうって決めた。」 「…………」 「なのに、裏切った。 あんたは、あたしを。 それなのに…… 好きでもないのに 付き合ったのはあたしだなんて あたしに責任転嫁しないで。」 そう言い放つと―― ――…ピシャン… あたしは教室の扉を開け 勢い良く閉めた。    
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