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衝突し、けたたましい爆発音が室内に反響し、粉塵が舞う。
直撃した魔法で、ダークネスの排除を確信したのだが、
「なに!?」
何事も無かったかの様に粉塵を抜けて歩んでくるギャザリン。
響く靴音が、あまりに不気味だった。
慌てて魔素を集束し始める亜人の魔導師達だったが、ギャザリンはオーラの槍を伸ばし貫いていく。
暗がりの中にあって尚、ギャザリンの狙いは精密だった。
再びオーラを煙状に戻したところで、ギャザリンは漆黒の長剣を下段に構え、オーラを推進力に変えて疾駆する。
「っ!」
生き残っていた亜人に高速で接近し、長剣の黒い斬撃を放つギャザリン。
亜人に言葉を発する間は無かった。
為す術無く蹂躙されていくレジスタンス。
ギャザリンのもたらす恐怖は止まらない。
敵となる者全てが消え行くまで。
眼前の敵意が消えた時、背後から遅れて現れる数人の黒騎士。
「…作戦通りだ。
目標を探索しつつ、残存の敵勢力を掃討する。
散開」
「はっ!」
いくつかある通路へ別れ、分散して制圧行動を開始した。
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