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「おい、何してる!?
急いで逃げないと」
「“エクストラ”が言う事聞かないんだよ!
頑なに動こうとしなくて…」
切迫する状況の中、2人の亜人が暗がりで口論していた。
「そんなのどうにでもなるだろ!
抑制剤はどうした?」
「効いてないし、今は近付く事も出来ないん」
もめている亜人達が殺気に気付いて身構える。
そこに在る、闇の中から生まれたかの様に、忽然と姿を表す存在。
「もうこんな所まで!?」
忌むべきダークネスを前に、慌てて剣に手を掛けるが、全てはもう遅い。
亜人達が剣を抜くより早く、ギャザリンはその胸をオーラの魔槍で貫いていた。
オーラを再び気体状に戻し、ギャザリンはいくつかある通路の1つを見据える。
魔素の異様な流れを感じた。
恐らく、その先に目標が居る。
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