第1章 エクストラ

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「おい、何してる!?  急いで逃げないと」 「“エクストラ”が言う事聞かないんだよ!  頑なに動こうとしなくて…」 切迫する状況の中、2人の亜人が暗がりで口論していた。 「そんなのどうにでもなるだろ!  抑制剤はどうした?」 「効いてないし、今は近付く事も出来ないん」 もめている亜人達が殺気に気付いて身構える。 そこに在る、闇の中から生まれたかの様に、忽然と姿を表す存在。 「もうこんな所まで!?」 忌むべきダークネスを前に、慌てて剣に手を掛けるが、全てはもう遅い。 亜人達が剣を抜くより早く、ギャザリンはその胸をオーラの魔槍で貫いていた。 オーラを再び気体状に戻し、ギャザリンはいくつかある通路の1つを見据える。 魔素の異様な流れを感じた。 恐らく、その先に目標が居る。
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