第1章 エクストラ

14/25

445人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
そんな亜人の腕を貫く、ギャザリンの黒槍。 「ぐぉあっ」 更に複数本のオーラの刃で亜人の身体を貫いた。 「…悪魔め…」 憎悪を込め、亜人はギャザリンを見据える。 その姿を冷たく、冷静に見やると、無情に亜人の首を跳ねた。 動く者が消えた空間で、ギャザリンはアンナの逃げた先に視線を向ける。 だが、追おうとはしない。 今排除せねばならない対象は別に居る。 そして、目前の部屋を凝視した。 暗く、奥までは見透せない室内。 「ここか…」 異様な魔素、魔力の立ち込める室内に入る。 室内は意外と広かった。 様々な、用途不明の機材が多く見て取れる。 それらを一瞥し、部屋の奥へと向かう。 人影が在った。 ベッドに座る、そのシルエットは女性と分かる。 そして、それが目標だと。 「…意外だな。 生物兵器、もっと『テラー』に近い物を想像していた」 近付いてみると、それは年端も行かぬ少女だった。 ギャザリンはその姿を見て尚、何の感慨も無く漆黒の長剣を振り被る。  そして。
/368ページ

最初のコメントを投稿しよう!

445人が本棚に入れています
本棚に追加