第1章 エクストラ

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「ガルヴォルフ…  知能は高い筈だがな。  さっさと逃げればいいものを」 涎を垂らし唸るその姿。 食欲に従う本能的な欲求から、引き下がる事はない。 ガルヴォルフの2匹は前傾姿勢のまま身を屈め、反動を付けて地を蹴った。 だが跳躍はせずギャザリンに迫る。 その意味を悟り、ギャザリンはすぐに攻撃しなかった。 ガルヴォルフは先のオーラの槍を警戒し、空中に出る事無く距離を詰める。 ギャザリンはガルヴォルフを十分に引き付けてから、オーラの黒槍を放った。 2匹へ同時に向けられた黒槍は各頭部を貫通していた。 しかし、1匹がまだ生きており、力無くも身をよじる。 「大した生命力だ。  しかし」 突き刺さった黒槍の先端を無数の針状に変え、頭部を内側から更に貫いた。 ガルヴォルフの1匹も、それで活動を停止する。 オーラを再び気体化した所で、接近する生体反応に気付く。 背後からだ。 『テラー』ではない。 感覚的に、『シーカー』のメンバーでもない事を知る。 「…レジスタンスか」
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