第1章 エクストラ

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ギャザリンは接近する存在を知りながら、その場に留まる。 このまま追い掛けられても面倒であり、ギャザリン自身、彼らに聞きたい事があった。 程無くして、3つの影が地面に降り立つ。 どうやら木々の枝を伝って移動していた様だ。 「ダークネス!」 狼の亜人が吠える。 「何か用か?」 それにぶっきらぼうな声で返すギャザリン。 「エクストラをどうするつもりだ!」 「エクストラ?  ああ…こいつの名前か。 別に、どうするつもりも無いけどな。 こいつが一緒に来たがったから、連れて来た。  それだけだ」 「…なに?」 亜人の3人は意味が分からず、互いを見回す。 「エクストラ。  その人は危険よ。  すぐに離れて」 身体の所々に鳥の羽毛を持つ亜人の女性、ナリーが前に出る。 「来ないで!」 発せられた透き通る少女の美声に、誰もが驚いた。 「危険?  …何が? あたしを生んだ人達が、それを言うの? あたしに取って、貴方達の方がよっぽど危険よ!」 少女…エクストラの言葉に、亜人達はたじろぐ。
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