第1章 エクストラ

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「人間と戦う為に、あたしは兵器として貴方達に作られた。 でも、あたしがどういう存在か…  本当に、分かってるの? あたしの力が何をもたらすか、分かっているとは思えない」 少女の悲痛な訴えに、暫し言葉を失う。 「…エクストラ。  でも、君は人間では無い。 君がそうである以上、人間と共存出来はしないんだ」 頭の左右に歪曲した角を持つ亜人カリストが、エクストラを説得しようと口を開くが、 「それでもあたしは、貴方達の復讐の道具じゃない! あたしには、あたしの意思がある!」 涙を浮かべるエクストラは、更にギャザリンに擦り寄る。 「…だ、そうだ。 こいつはあんたらとは行かないとさ」 何の感慨も浮かべず、ギャザリンは亜人達を突き放す。 「…ダークネス。 お前には多くの同士が殺された。 お前だけは、生かしちゃおけない」 血塗れの狼の亜人が、爪を伸ばす。 ギャザリンが漆黒のオーラをうねらせ、先端を物質化しかけた時、それよりも早く空中に表れる白き刃。 「この人に手は出させない。  それ以上近付いたら…」 エクストラが、きつく亜人の3人を見据える。
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