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漆黒のオーラ『ガバナー』が変容し、ギャザリンの前方の空間に、特異な紋様を数重に形成する。
レザーナの放った魔弾がギャザリンの紋様に触れた時、その動きを止めた。
「…っ!」
レザーナの魔弾に紋様から発せられる力場が干渉し、魔弾を分解していく。
そして、魔法となる前のエメラルド色の魔力に戻し、その魔力を吸収する。
紋様からオーラ状に『ガバナー』が変化した時、その容量が増大していた。
「まさか…私の魔力を吸収したのか!?
…有り得ない…
一度形を成した魔法を変換するなど…」
だが、レザーナは思い至る。
「…そういう事か。
どこまで理不尽な存在だ、貴様は」
ギャザリンは常に『ガバナー』を操作し、変化、変質させている。
魔法に当て嵌めるにはあまりに異質。
ギャザリンの最たる力は、魔法への干渉。
それは発現者が誰であろうと関係無いらしい。
もっとも、ある程度の制限や行程が必要だったりする様だが。
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