445人が本棚に入れています
本棚に追加
/368ページ
迫る脅威の正体を知り、慌てふためく亜人達。
その脅威が、唐突に姿を現した。
漆黒の炎、いや、煙にも見えるオーラを纏った1人の男が、怯える人々の前へと歩んで来る。
「ダーク…ネス…」
震える声で、現れた男の通り名を口にする亜人。
この国で、特に亜人達で彼を知らぬ者はいない。
国の最凶者の名は、通り名と共に国外にまで知られている。
敵と定めた全てを破壊する、闇と共に死を運ぶ者。
ダークネス。
それは、亜人達の恐怖の象徴。
「死んでたまるかよ!
あれだって人間だ!」
背に翼を持つ亜人が剣を閃かせ、ダークネス…ギャザリンに躍り掛かる。
ギャザリンが、それに合わせて左手を真横に振る。
その動きに連動して漆黒のオーラが形を変え、煙状だったオーラの先端が鋭利な黒剣となり、迫る亜人の首を跳ね落とした。
それに間を置かず、四方八方から広場に降り注ぐ黒い槍。
浮き足立つ亜人達を次々と貫いてゆく。
「くそ、急いで待避しろ!」
狼の亜人が叫ぶ間も、悲鳴を上げ倒れるレジスタンスの人々。
最初のコメントを投稿しよう!