第1章 エクストラ

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迫る脅威の正体を知り、慌てふためく亜人達。 その脅威が、唐突に姿を現した。 漆黒の炎、いや、煙にも見えるオーラを纏った1人の男が、怯える人々の前へと歩んで来る。 「ダーク…ネス…」 震える声で、現れた男の通り名を口にする亜人。 この国で、特に亜人達で彼を知らぬ者はいない。 国の最凶者の名は、通り名と共に国外にまで知られている。 敵と定めた全てを破壊する、闇と共に死を運ぶ者。 ダークネス。 それは、亜人達の恐怖の象徴。 「死んでたまるかよ!  あれだって人間だ!」 背に翼を持つ亜人が剣を閃かせ、ダークネス…ギャザリンに躍り掛かる。 ギャザリンが、それに合わせて左手を真横に振る。 その動きに連動して漆黒のオーラが形を変え、煙状だったオーラの先端が鋭利な黒剣となり、迫る亜人の首を跳ね落とした。 それに間を置かず、四方八方から広場に降り注ぐ黒い槍。 浮き足立つ亜人達を次々と貫いてゆく。 「くそ、急いで待避しろ!」 狼の亜人が叫ぶ間も、悲鳴を上げ倒れるレジスタンスの人々。
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