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レンデバードに、わざわざ変装してまで来ているのには意味があった。
「エクス…、エリー。
どうだ？
初めての街は？｣
その問いに気付いていないのか、エクストラは露店の並ぶ街並みを眺めつつ、その先にあるブティックへと駆ける。
「お、おい…｣
ウィンドウに飾られた、装飾の細やかなヒールを凝視する。
「綺麗…｣
見る物全てが新しく、エクストラに感動を与えていた。
瞳を輝かせる少女を見ていると、ギャザリンの心も満たされる。
「今着てるのだけじゃ、さすがに足りないだろうから、幾つか買ってやるよ。
まぁ、換金した金額はそれほど多くないから、ブランド物はきついけどな｣
内ポケットをちら見する。
当初、金銭を持ち合わせていなかったのだが、さほどその工面は難しくなかった。
魔法『ガバナー』を利用して探索すれば、稀少な鉱石等の採取は難しくない。
後は貴金属を扱う露店などで換金するだけ。
安く買い叩かれるが、大きな業者などは、身分証や詳細な記録を求めてくる為、出来るだけ避けたい。
それでも、十分過ぎる程の額を手に入れられるので、ギャザリンとしては申し分無かった。
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