第1章 エクストラ

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ギャザリンは、逃げようとする者、臨戦態勢を取る者を無視して遺跡の扉へと向かう。 その動きに合わせ、包囲展開していた黒の騎士達が漆黒の刃を構えつつ広場に姿を現した。 「こいつら…っ!  ナリー、カリスト!  少しでも時間を稼ぐぞ!」 「ええ!」 「分かってる!」 狼の亜人に、角のある亜人と疎らに鳥の羽毛を持つ女性が応じる。 3人を含むレジスタンス側が、後続の黒の騎士へと応戦を開始した。 「ここはいくらか魔素が濃い…  私だって!」 羽毛を持つ女性が精神集中する。 手の平に、エメラルドに煌めく粒子が集約してゆく。 凝縮されたエメラルドの奔流を手に、 「<エルトリアル・ジ・ラギア>!」 エメラルドの輝きが赤い球体に変化、女性が腕を突き出すと、球体は黒の騎士達の元に高速で飛来した。 騎士の1人に接触する間際、<エルトリアル・ジ・ラギア>が爆発した。 それに数人の騎士が巻き込まれる。 大気中には、魔素と呼ばれる粒子が混在している。 適性の有る者はそれを集める事で、超常の力を行使する事が可能となるのだ。
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