感動話2

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アメリカのとある地方に野球観戦の大好きな、でも、目の見えない少年がいました。 少年は大リーグ屈指のスラッガーである選手にあこがれています。 少年はその選手へファンレターをつづりました。「ぼくは、めがみえません。でも、毎日あなたのホームランをたのしみにしています。 しゅじゅつをすれば見えるようになるのですが、こわくてたまりません。 あなたのようなつよいこころがほしい。ぼくのヒーローへ。」 少年のことがマスコミの目にとまり、二人の対面が実現することになりました。 カメラのフラッシュの中、ヒーローと少年はこう約束します。今度の試合でホームランを放てば、少年は勇気をもって手術に臨む、と。 そして、その試合、ヒーローによる最後の打席。2ストライク3ボール。 テレビや新聞を見た多くのファンが、スタジアムで固唾をのんで見守り、少年自身も、テレビの中継を祈る思いで聞いています。 ピッチャーが投げた最後のボールは大きな空振りとともに、キャッチャーミットに突き刺さりました。 全米から大きなためいきが漏れようとしたその時、 スタジアムの実況が、こう伝えました。 「ホームラン! 月にまで届きそうな、大きな大きなホームランです!」
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