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思えば、
涙を流す時も、怒った時も、笑う時も、
ずっと君が傍に居てくれた。
疲れた時はいつだってさりげない優しさをくれた。
それが当たり前になっていて気付かなかった。
やっと、わかった。
僕の居場所は、
僕の鍵に合う‘家’は君なんだね。
「どうしたの?
スープ、冷めちゃうよ?」
そう言って顔を覗きこむ君。
「僕の居場所、近くにあったなぁ、と思って」
頭に‘?’を浮かべる君に僕は言葉を続ける、
「いつもありがとうね、
僕の居場所は君だったんだね」
それを聞いて、少しし間が空いて君は笑った。
僕は、鍵の行き先が近くにありすぎて気付かなかったんだね。
ねぇ、どうか君の居場所が僕であるように
なんて僕のわがままかな?
fin.
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