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先生「ま、今回は見逃してやる。時間が無いからすぐ授業始めるぞ!」
初野はほっとして目線を友人に向ける
初野の友人はまたニヤニヤと笑いながら前を向いた。
そうして遅れながらも授業は始まった。
初野は前半は真面目にノートを書くが、後半は睡魔に負けてすぐに眠ってしまうという一応真面目な性格ではある。
初野〔やっぱ眠くなってきた…ついさっきまで寝てたんだもんな〕
そんなことを思い机の上に顔を伏せ、目を瞑りながら更に何かを考え始める。
初野〔この後何あったっけ?帰りに何しよーかな…〕
先のことを考えながらも結局眠りに入る寸前。
また思ってもいないシーンが脳裏に描かれる。
初野〔ちっ、いつもの昼飯売り切れか…………ん?誰だこの女子?てか何この会話…〕
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりのチャイムと共に初野の目が覚める。
初野「あれ?今の夢?でも意識はあった覚えが…にしても朝もそうだったけど、思ってもいないことが頭に浮かぶな…見たときない女子まで…名前言ってたけど…思い出せないな」
肘を机に付いてその手に顎を乗せながら考え込む初野。
「なにブツブツ言ってんだ雄也…?」
………。
そして次の授業も終わり昼休みとなった。
「よっしゃ雄也!飯買いに行くぞ!」
やっぱり眠ってしまっていた初野の惰眠をあっさりと奪いとった友人は急かすように初野に言う。
初野「……ぅ…ん」
寝呆けてしまっているようだ。
初野「何人たりとも俺の眠りを妨げるものは許さん」
「うわ、ルカ…じゃなくって雄也が寝呆けてるー!」
初野「ん?」
「……おはよう…」
そして初野はいつも買っている昼飯を探す。
それはある程度時間をおいて買いに来ても売れ残っている物だ。
しかし今回はない…。
この状況はさっき頭の中で見たシーンと同じだった。
初野「なんかすげーよ俺…もしかして予言みたいなやつ?…なーんてね」
偶然が重なり調子に乗る初野。
しかしこれがただの偶然じゃないことに気付くのはほんの数時間後のこと…。
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