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“ カシャッ ”
控え室で、雑誌を読んでいると、携帯カメラのシャッター音が聞こえる。
顔を上げ、音の方へ視線をやればそこにいたのは、浦正だった。
蓮「ちょ…またか…」
俺の携帯を手に、カメラのレンズを俺に向けている。
キモやかを意識してポーズを取れば、浦正がシャッターを切る。
“ カシャッ ”
そして、携帯を浦正から返してもらい、カメラで撮った画像を確認する。
浦「うまく撮れてるっしょ?さすが、俺。」
浦正特有の笑い声を横に、携帯操作を続ける。
蓮「…近い。」
自分の携帯を操作しているのに、俺の顔の横には浦正の顔。
立ちながらも、完全に俺に寄りかかる体勢で、俺の携帯を覗いている。
蓮「…重たい」
ひょいっと、俺の顔を覗き込む浦正。
“なんだよ”という思いで、浦正を見やる。
そうすると、浦正はニヤリと笑った。
浦「蓮次が照れてる~」
蓮「あ、アホかっ!照れてへんし!」
なんでか、本気で恥ずかしさが襲ってきた。
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