第2話

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「…ハル…!?」 その顔は十年前に亡くした友人、ハルをそのまま成長させたかの様だった。 ハルとはJokerが幼い頃にいた、子どもを生体実験に使う研究所で出会った、生涯で一人きりの友人である。 その彼女はもう居ない。 「私はハルではないけれど?」 眉間に皺を寄せて、怪訝そうにJokerを見やった。 「すまない。で、何の用だミス・Queen?」 「そのハルって人、大切な人なの?」 「何の用かと聞いている。」 自分らしくない。 こんな些細な事に苛ついてしまう。 「よっぽど大切なのね。」 感情を露にするだけで、簡単に胸の内見破られる。 見ず知らずの、それも同業者に。 Jokerは心の中で舌打ちした。 こんな事、あり得ない。 「だから、何の用だ。」
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