女の本性

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  次々に運ばれてくる料理に、女性陣からは歓声が上がる。   飲むより食べる事を楽しみにしている者は、料理を摘む箸が止まる事が無い。   男性陣は刺身を摘みながら飲んでいた。     『伊東さん、飲んでますか?』   ビールの入ったピッチャーを持ち篠崎がやってきた。      『飲んでるわよ』   『ぐいっと空けて下さいよ。今月は伊東さんのお陰で売り上げいったようなもんですから』   『違うわ。みんなが頑張ったからよ』   グラスを空けると篠崎がビールを注ぐ。     『あ、篠崎さんもグラス持ってきて下さいよぉ。薫がビール注いであげますからぁ』   薫に言われ篠崎は自分の席に置いてあったグラスを持ってきた。     『篠崎さん、お疲れ様でした。どうぞ』   そう言って、薫より先にピッチャーに手を伸ばしたのは佐藤京子だった。     『ちっ』     へっ? 舌打ち?   なんだか、隣に座る薫から聞こえた気がしたんだけど?     薫の方に目をやると、彼女はアタシを見てニッコリと笑う。     気のせいだよね……。    
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