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それから猛スピードで準備を済ませ、急いで家を出た。
「遅くなってすいません!」
「いーよ。そんなに待ってないし。」
そう言って先輩は少し笑った。
…結構いい人だな。
なーんて思ってみたり。
いや、本心なんですけどね?
「先輩。」
「ん?」
「あの…名前は…」
「あ、そーか。まだ教えてなかったね。矢沢佐奈だよ。」
そう言って微笑む先輩はとても綺麗で、どこかカッコいい…
「吏那ちゃん顔赤いよ?」
苦し紛れの言い訳も思いつかず、私はただ俯いた。
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