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ん?と彼は陽子に顔を向けた。
「ボクとな?…ワシのことか。お嬢さん気にせんでえぇ、ただの陽なたぼっこじゃ…」
見た目あきらかに年下。中学生か、へたすれば小学生に見えるのに、この言葉使い。
「あの…学校は?今日は月曜日よ。あなたこの辺りで見ない子ね。霧ケ丘中?それとも小学校?」
「あぁ…学校はとうに卒業しとる。まぁ気にせんで…ほれ、お嬢さんが遅れてしまうぞ」
「そぅ…じゃ、ちゃんと学校行くのよ」
そぅ言い残して三人はその場をあとにした。
「…姉さん。あんな怪しいのに声なんてかけてたら危ないッスよ」
右を歩く茶髪で派手顔、軽いソバージュミニスカ制服の“りお”が、陽子にささやいた。
「そぅですよぉ。こんなのが切っ掛けでストーカーされたりするんですからぁ」
左を歩く童顔で陽子より短い栗色の髪、小さく見える自称身長150㎝のまおりが付け足した。
「ん~でもなんか…放っておけなくてねぇ」
陽子の様子を見て二人はため息。
「ま、そこが姉さんの良いところで、アタシ達救われたんだけどね」
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