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入学して3日目。
今日は席決めをした。
「おいらは窓側がいいなぁ」
「漣くんと離れたくないよー!」
「先生から遠い席でお願いっ!」
「慧の隣いただきます」
「秀人くんの隣がいいなぁ」
慧は窓側の席を引き当てた。
「うーん」
浮かない理由は最前列だから。
秀人は前からも右からも2列目。
「リアクションとれないよぉー!」
中途半端な結果がヘタレの証明だ。
前列中央の元気。
「うぅぅ……」
教卓の真ん前で撃沈。
拓真は2列目中央。
前が元気で右隣が秀人。
「うわっ。最悪だっ!サイアク」
漣の席は慧と元気の間。
拓真のロイヤルシートだ。
「秀人くんと離れちゃったね。バイバ~イ」
教卓
慧 漣 元 □ □
□ □ 拓 秀 □
□ □ □ □ □
□ □ □ □ □
「漣くん。隣だね。仲良くしようね」
慧がいつもの優しい笑顔で言った。
「うん!」
漣もキレイな笑顔で返す。
「れ~んくん。俺も!俺も!仲良くしてね!」
元気がいつもの騒がしい笑顔で言った。
「有栖川くんは、うるさいからイヤだよ」
「えーー!?ヤダ!ヤダ!!静かにするから仲良くして!ねっ!」
「ウ~ソ。有栖川くん大好きだよ」
漣は元気にもキレイな笑顔を返した。
「わ~い!漣くん大好きぃ」
元気は嬉しくて漣を抱きしめる。
「有栖川くんズルいよ。おいらも漣くんにギュウするんだもんね」
慧は元気に負けないくらいに漣を抱きしめる。
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