1000人が本棚に入れています
本棚に追加
東山はホームルームを続ける。
「これで今週は終わりです。来週は月曜日が実力テスト。火曜日からはいよいよ授業が始まります。近々クラス委員を決めるので、できるだけクラス全員と会話をして、お互いを知り合って下さい。また、今月末には身体検査と体力測定があります」
「やべっ。俺、太ったかも」
元気がお腹を触る。
「有栖川君。急激なダイエットはダメですよ」
笑いが起きた。
「君達は成期です。これからどんどんと体が大きくなります。今は、丈夫な骨と筋肉を作ることが大切です。そのためには、しっかりと食事をとって運動をしましょう。今の時期の無理なダイエットは、体の成長を妨げ危険です」
無駄な脂肪が一切付いて無い東山の言葉には説得力がある。
東山は毎日ジムに通い鍛えている。
メリハリの利いた引き締まったボディラインは、彫刻のように美しい。
漣は東山を見た。
背筋がシャンと伸びて、頭の先から爪の先まで隙がない。
この時はなんとなくだが、東山が好きになれなかった。
最初のコメントを投稿しよう!