めざせ1等賞

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「あいしゅくん。このまま抱っこしてて」 「ダメぇ~。練習終わったらね」 元気は漣を屋外用の車椅子に乗せた。 赤いフレームのシャープなデザインだ。 「漣くん、カッコイイですねぇ~」 拓真は両手の親指と人差し指で四角を作り、その中に車椅子に乗る漣を入れて覗き込んだ。 「"赤い流星号"って呼んでね」 「漣くん、それも桃ちゃんが付けたの?」 「うん!」 漣の妹の桃は何にでも名前を付けるようだ。 「ももちゃんって誰ぇ?」 元気が入り込んできた。 「漣くんの妹。めちゃめちゃカワイイよ」 「漣くん。ももちゃんに会いたいよぉ~!」 秀人と同じリアクションだ。
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