披露宴

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「あのさ、俺らの学食って、カレーと麺類と日替り定食だったよね」 「有栖川さんは毎日、ラーメンとカレーをガッツリ食べてましたよ」 「あれね。毎日だと飽きちゃうんだよ」 「でも6年間食ってたでしょ」 「唐揚げの日は定食も食べたよ」 「どんだけ食べるんですか!!」 元気は今も昔もよく食べる。 好物の唐揚げ定食の日は、定食とラーメンを平らげた。 それでも太らないのは、ハイテンションが幸いしてエネルギーの燃焼効率が抜群に良いのであろう。 「あー。も~お。俺のことはいいからさ。漣くん、それで?」 「えーとね。麺類とかサラダとかおかずとか好きに選んで、最後にお会計。しかも、チャージができる電子マネー。どう?スゴイっしょ!!」 「電子マネー!?。なにそれ。めっちゃスゴイじゃん!!」 「有栖川さん。驚きすぎですよ」 「俺らの時代は食券だったもんな。おいらんとこは今も食券だけどね」 慧は指で食券の形を作った。 「俺のとこはプリペイドカードだよ。電子マネーって。へぇ。スゴイんだね。俺、そのシステムが見たいッ!」 「アリスちゃん。おいら、知ってるよ」 「えっ。リーダーも知ってるの?もしかして俺、遅れてる?」 「教育実習に行った時に見てスッゲー!って思ったの」 慧はふふっと笑い目を細める。
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