《糸》

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『マーシャル!マーシャル!!出発の時間よ!!』 『わかってるよっ!母さんはいつも俺を子供扱いだ。』 『マーシャルあなたは永遠に私の子供よ。あなたの見つけた人が、どこの誰だろうと、母さんは受け入れるわ。頑張ってね。』 そう言って俺のおでこにキスをした。 『ありがとう、母さん。必ず見つけてくるよ。』 『さぁ、お父さん達に挨拶してきなさい!』 『あぁ。』 俺の両親は、23の時出逢った。お互い最初で最後の相手。運良く運命の人を引き当てた。 兄弟は、俺の下に妹2人弟1人。すぐ下の妹は、2年前20才の時運命の相手を見つけた。今では2人の子供がいる。 弟は、興味がないのか仕事に夢中だ。 一番下の妹は、何度も運命と感じるも未だ相手を見つけられないでいる。 『じゃあ、行ってくるよ。』 『お兄ちゃん頑張って!』 『絶対見つけるのよ!』 『……………。』 『マーシャル、父さんはお前を信じてる。お前が、感じるままに行動すればいい。ただ、この2週間で見つけられなかったら、そのケツに糸を突っ込んでやる。』 『ハハッ…。必ず連れて帰ってくるよ。じゃあ、行ってきます。』 そして、俺は先の見えない旅に出た。
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