ちから

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目が覚めたら病院のベッドの上にいた。 ママやパパ、沙羅が心配そうに覗き込んでいるのが見える。 「奈々!!良かった。」 「パパ…。」 「ごめんね。私がぼーっとしてたから悪いんだ。」 普段は泣いたとこなんて見たことないような沙羅が、涙をポロポロ流して謝っていた。 「違うよ、沙羅!私が浮かれてたから悪いんだよ!久しぶりに一緒に帰れて、うれしくて周りに気を配らなかったから。」 奈々は誤解を正す為に起き上がろうとしたが、その瞬間体中に激痛が走った。 特に頭は悲鳴をあげたくなるくらいひどかった。 「無理したらダメだよ。命に別状はないと言っても、完治2ヶ月の大怪我なんだから。」 「2ヶ月!?どうりで体が動かないわけだ。」 「それで実はな、お前の事をひいた犯人がまだ分かってないんだ。ひき逃げでな。でもすぐに見つけるから。ごめんな。」 「そっか。」
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