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いきなり現れた2人に街を歩く人々は驚いたようだが、すぐに誰も気にしなくなって何事もなかったかのように話し始めていた。
「むぅ~、いきなり止みゃらないでください!」
女の子は鼻を打ったようで、両手で鼻を押さえながら涙目でジクスを見ながら言う。
ジクスはそんな女の子を見て、つい頭を撫でてしまった。
「ふわぁ!?」
「おっと、すまん。昔一緒にいた子供と仕種が似てたからつい」
「むぅ、子供扱いしないでください!」
女の子は拗ねたように頬を膨らまして言い、ジクスはそれを見てますます女の子が幼く見えた。
「ほら、中に入るぞ。俺もここに用事があるんでな」
「あっ、待ってください!」
ジクスが店に入っていくと、女の子は慌ててその後ろを着いていった。
店の中は外観と同じように床も壁も木でできており、テーブルや椅子に至るまで全てが木製だ。
「えっと……あっ!」
女の子は入ってすぐにキョロキョロと店内を見回し、探していた人を見つけたのか、窓際のテーブルに向かって歩き出した。
女の子の向かう先のテーブルには、ピンクの外に跳ねているショートヘアーの女の子と、赤い髪を腰まで伸ばした女の子が座っている。
「サーシャ、サラ、遅くなってごめん!」
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