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「ん、大丈夫だよ! パフェ食べたり、サラと話したりしてたらあっという間だったもん! ね、サラ!」
「そうね、そんなに待った気はしないわ。ところで、メリカはどうして遅くなったの?
あなたの方が先にこっちに来てたのに」
「予想外のことがあってね、それで遅くなっちゃった」
サラと呼ばれた赤髪の女の子が聞くと、女の子……メリカは無理に笑顔を作って言った。
そんなメリカを見た2人は何があったのかを聞こうとしたが、無理に笑うメリカには聞く気になれずに口を閉ざす。
「あ、あのさ!」
そんな空気に耐えられなかったのか、サーシャが少し大きめの声で言うと、2人の視線がサーシャに注がれる。
「メリカと一緒に入ってきた男の人って誰?」
「あっ、それ私も気になる! ねえ、誰なの?」
サーシャが入口の近くにあるカウンター席に座って店のマスターと話すジクスを指差して言うと、それに便乗するようにサラも明るい声で言う。
2人の気遣いをありがたく思いながら、メリカは口を開いた。
「ギルドの人みたいで、さっき言った予想外のことから私を助けてくれた人だよ」
「そうなんだ。ちゃんとお礼は言った?」
メリカが先程とは違ってニコニコと笑いながら言うと、サラが質問した。
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