最強の彼

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 サーシャとサラは2人の邪魔にならないように少し離れ、マスターと話し始めたので2人の会話は聞こえていないようだ。 「あんなことがあったんだ、少しくらいは男という存在に怯えてもおかしくない。 それが心配だったから一緒に行動して観察してたけど、そんな様子はなかったからな」 「たぶん、助けてくれた人も男だからじゃないですか?」  ジクスが話しながらメリカに座るように促すと、メリカは答えながらジクスの隣に座る。 (あっ、買い物……まあいいや、2人もマスターと話してるし)  座ってからここに来た目的を思い出したメリカだったが、サラ達はマスターと話しているのでジクスとの話を続けることにした。  ちなみに、今は客の注文やら会計やらはバイトの人が処理している。  客が増えて忙しくなれば当然マスターも働くが、ちょうど客が少ない時間帯なのかバイトの人も少々暇そうにしているので問題はない。 「大丈夫ならそれでいいけど、あまり楽観視はしない方がいいぞ。何がきっかけでその時のことを思い出すかわかんねえからな」 「んー、一応気をつけます。ところで、ましんぐ……でしたっけ?それって何ですか?」 「教えてもいいけど、知らないってことは学生か?」  メリカはそう返事をすると首を傾げて質問し、それにジクスが質問で返すとメリカはコクッと頷いた。
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