最強の彼

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「それならそのうち授業で習うから、その時に知ればいい」 「え~、今知りたいですよぉ」 「駄目だ。今知ったら授業で習うときつまらないだろ?」 「むぅ……」  ジクスの言葉にメリカは言い返せず、プクッと頬を膨らませて拗ねている。  そんなメリカを見たジクスは素早く両手を動かし―― 「ふひゅっ!?」 ――メリカの頬を指で突いて空気を抜いた。  メリカの反応にジクスはクスクスと笑い、メリカは顔を真っ赤にしてジクスに文句を言う。 「さっきまでお互いの名前も知らない仲だったのに、2人ともすっごい仲良しだね!」 「そうね。メリカも随分楽しそうだし」 「ジクスも楽しそうにしてるよ」  そんな2人をサーシャはニコニコと笑いながら、サラとマスターは微笑みを浮かべて見ている。 「ねえサラ、買い物はどうなっちゃうの?」 「それはメリカに聞きなさい。メリカが話すのを止めたら買い物をしに行くから」 「じゃあまだいいや! メリカ楽しそうだもん!」  サラに言われたサーシャは、ニコッと満面の笑みを浮かべてマスターとの会話を再開した。  それぞれで会話は盛り上がり、結局メリカ達は1時間以上話してから買い物に行った。
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