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「ここまで天井が高いのはここだけじゃよ。教室の前とかはこの半分くらいしかないからのう」
「じゃあ、あの建物は何?」
ジクスがそう質問すると学園長は歩みを止め、窓からジクスが指差している建物を見た。
学園長が止まったので当然ジクスとティーナも止まり、ティーナはジクスと腕が当たるくらい近くに移動した。
その際ジクスも少しだけティーナの方に動いたが、学園長は気付いていない。
「あれは左から生徒達の教室がある校舎と寮、それに第1から第6までの訓練場じゃよ」
「あんなにでかい必要あんの?」
「ジクス、少しは敬語を使ってください。相手は学園長なんですよ?」
「そんなことは気にせんでおくれ。寧ろこういった接し方の方が楽でいい」
ティーナがジクスに言うと、それにジクスではなく学園長が言葉を返した。
さすがに本人に言われては何も言えず、ティーナは黙って視線を外に向ける。
それからジクスはいくつかの質問を学園長にして、学園長はそれに答えると再び歩きだした。
「私達は今どこに向かってるんですか?」
「職員室じゃよ。他の教師に君達を紹介するのと、クラスの名簿を取りに行かねばならんからの」
再び歩き始めてから数分が過ぎ、ティーナの質問に学園長は歩きながら答えた。
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