17370人が本棚に入れています
本棚に追加
/429ページ
「俺はジクス、ギルドランクはKだ。んで、俺は人間じゃなくて魔族のドラゴンだ」
「私はティーナ、ギルドランクはまだSです。種族はジクスと同じです。よろしくお願いします」
2人が自己紹介を終わらせて頭を下げると、職員室は騒然となった。
Kはギルドの最上位のランクで、Sはその1つ下にあたる。
その下にはABCDEFと続き、Fは最も下のランクだ。
Kランクは5人、Sランクは20人しかギルドにおらず、そんな高位の者が目の前にいるのが騒然となった原因の1つだろう。
そして、魔族……特にドラゴンだというのも原因だ。
「……魔族としての階級は言わんのじゃな」
「おいおい、種族だけしか紹介してねえのにこの状況なんだ、そんなのばらしたら誰か発狂するかもしんねえぞ?」
「何と……それほど高位の者じゃったか。さすがにそこまではわからんかったのう」
騒がしい室内の状況に苦笑いを浮かべたジクスが言うと、学園長は目を見開いて驚きながらも冷静な口調で返す。
そして、近くにある棚から1冊の名簿を取り出すと、それをジクスに渡した。
「これが2人が担当するクラスの名簿じゃ。依頼の内容を見たなら知っておるじゃろうが、1人問題児がおる」
「ああ、知ってる。場合によってはちょっとボコるけど目をつぶってくれ」
最初のコメントを投稿しよう!