最強の彼、学園へ

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「俺はジクス、ギルドランクはKだ。んで、俺は人間じゃなくて魔族のドラゴンだ」 「私はティーナ、ギルドランクはまだSです。種族はジクスと同じです。よろしくお願いします」  2人が自己紹介を終わらせて頭を下げると、職員室は騒然となった。  Kはギルドの最上位のランクで、Sはその1つ下にあたる。  その下にはABCDEFと続き、Fは最も下のランクだ。  Kランクは5人、Sランクは20人しかギルドにおらず、そんな高位の者が目の前にいるのが騒然となった原因の1つだろう。  そして、魔族……特にドラゴンだというのも原因だ。 「……魔族としての階級は言わんのじゃな」 「おいおい、種族だけしか紹介してねえのにこの状況なんだ、そんなのばらしたら誰か発狂するかもしんねえぞ?」 「何と……それほど高位の者じゃったか。さすがにそこまではわからんかったのう」  騒がしい室内の状況に苦笑いを浮かべたジクスが言うと、学園長は目を見開いて驚きながらも冷静な口調で返す。  そして、近くにある棚から1冊の名簿を取り出すと、それをジクスに渡した。 「これが2人が担当するクラスの名簿じゃ。依頼の内容を見たなら知っておるじゃろうが、1人問題児がおる」 「ああ、知ってる。場合によってはちょっとボコるけど目をつぶってくれ」
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