最強の彼、学園へ

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 最初は小さかった拍手の音は徐々に大きくなり、最終的にはカルトス以外の全員が拍手をしていた。  拍手を聞きながらジクスとティーナは顔を見合わせ、どちらからともなく微笑む。  ちょうどその時にチャイムが鳴り、拍手の音は少しずつ小さくなって消えた。 「予鈴じゃな。儂は部屋に戻る、仕事があるのでのう」  学園長がそう言って部屋を出た直後、レミアがジクスに駆け寄って再び背中にくっついた。  生徒は2人のランクや先程の動きが原因なのか、話しかけるのを躊躇っており、いろいろと質問しようか迷っているようだ。  まあ、ある1人を除いてだが。 「ジクスさん、昨日ぶりですね! あ、ジクスさんじゃなくてジクス先生って呼ぶべきでしたか?」  ジクスとティーナが近くにあった椅子に座ると、メリカがジクスの目の前まで来て首を傾げた。 「どっちでもいいぞ。メリカの呼びやすい方で呼べばいい」 「じゃあジクスさんって呼びます! っていうかですね、学園に来るなら昨日教えてくれてもいいじゃないですか! びっくりしすぎてサラに引っ張られるまで固まっちゃったんですよ!?」  メリカは教室内の雰囲気を一切気にしていないのか、ジクスに質問するどころか文句を言うことすら躊躇っていない。
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