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レミアと話しているジクスの方を見ながらサラが小さめの声で言うと、メリカは不思議そうに首を傾げて返す。
「先生はKランクでドラゴンで、あの【ドラグーン】なんだよ!? 私達みたいなのが気軽に話し掛けていい相手じゃないって!!」
そんなメリカを見たサーシャが慌てた様子で言うが、メリカは不思議そうな表情のままだ。
「ランクが高くても、ドラゴンでも、ジクスさんはジクスさんだよ。私はそんなこと気にしなくていいと思うけど?」
メリカの言葉に2人はため息を吐き、それを見たメリカは不機嫌な表情に変わって2人から視線を外す。
そんなメリカの肩にサラが手を置いて口を開いた。
「メリカ、ドラゴンは魔族の上位種で、Kランクはギルドの最上位ランクなのよ?
先生がドラゴンの中でどのランクかは知らないけど、その2つだけで私達には手の届かない存在よ」
「だから何? 昨日はそんなこと気にしてなかったじゃん!
それなのに正体を知った途端にそんなこと言うなんて……」
メリカはパシッとサラの手を弾き、サラはそんなメリカの反応に驚いて目を見開いた。
メリカはその状態のサラの肩に手を置く。
サーシャはオロオロして2人を見ており、周囲の生徒は2人に視線を注いでいる。
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