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「私はすることがないので、午後の授業で使う物を準備してきます。……メリカをあのまま放置したら、今日の夕食は作ってあげません」
「メリカ、気が変わった。魔身具の説明もする」
ティーナがジクスの耳元で囁くと、ジクスはどこか焦った様子で言った。
それを聞いたメリカはキョトンとした表情になったが、すぐに嬉しそうな笑顔に変わった。
(クソッ、飯さえ自分で作れたら……まあ、別に今話してもいいけどさ)
ジクスは教室から出ていくティーナを見ながら、そんなことを考えていた。
どうやらジクスは料理ができないようだ。
「何故僕との扱いがこんなに違うんだぁぁぁ!!」
「話ができねえっつってんだろうが!! 必殺、チョークマシンガン!」
「あぶばべぶあぁ!?」
カルトスが叫びながら立ち上がると、ジクスから5本のチョークが投げられ、カルトスは奇声を発して力無く椅子に座った。
「さて、じゃあ話をするぞ。全員約200年前にあった戦争のことは知っているな?」
そんなカルトスを無視して真剣な表情でジクスが言うと、生徒も真剣な表情で聞き始めた。
そしてジクスの問いに数人が頷き、ジクスは話を続ける。
「この国【オルト】と陸続きになっている【タストール】が、こっちの領土を奪おうとして攻めてきた戦争。
はい、ここで問題だ。この戦争のことを通称何と言う? カルトス、目から汗を流さなくていいから答えろ」
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