最強の彼、学園へ

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「っし、じゃあ魔鋼の話でもすっか! これはさっきみたいに真剣に聞く必要はねえから、楽にしてていいぞ」  ジクスは座っていた椅子から立ち上がって言い、生徒はとりあえず顔をジクスに向ける。  それを確認したジクスは椅子を退けてから口を開いた。 「魔鋼っていうのが何なのかは知ってるだろうが、わかりやすいように俺の魔鋼を見せる。出てこい、"アビス"」  ジクスが右手を肩辺りまで上げて言うと、その手に黒に白い5本のラインが刻まれた銃が出現した。 「これが俺の魔鋼だ。魔鋼にはそれぞれに何かしらの能力があって、名前を言うことによって自由に出したり消したりできる。 慣れれば名前を呼ばなくても出せるようになるぞ」  ジクスはそう言うとアビスを消し、再び出現させた。  それを見た生徒は、興味津々といった様子でジクスの話を聞いている。 「こいつは特殊な鉱石に魔力を流して造るが、形は人それぞれだ。俺のは銃だが、ティーナのは槍だしな。 こいつは今日の午後に造るから、全員飯食ったら第1訓練場に集合だ」  ジクスの言葉に生徒は嬉しそうな声を上げるが、ジクスが2回手を叩いたことで静かになる。 「騒ぐのは休み時間にしてくれ。隣は普通に授業してるからな」 「「はーい!」」
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