最強の彼、学園へ

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 元気な返事をするメリカとサーシャ。  その近くでサラが小さな声で返事をしたのには、誰も気付いていない。 「とりあえず魔鋼の説明はここまでだ。次はパートナーについて話をする。パートナーってのは自分が召喚して契約した魔族のことだ。 2年生だから知ってるだろうが、契約する相手はおまえらが生まれた瞬間から決まってる」 「先生、質問してもいいっスか?」 「いいぞ。どうかしたのか?」  手を挙げた濃い青い髪に茶色い目の男子生徒はやけに真剣な表情をしており、何故か女子生徒はその生徒を冷たい目で見ている。  男子生徒はそんな視線を気にせずに立ち上がり、真剣な表情のまま口を開いた。 「魔族の女性は、人化したらティーナ先生みたいな美人ばっかりですか?」 「……それ冗談抜きの質問か?」 「はい!」  親指を立てて返事をした生徒にため息を吐き、生徒から見えないようにチョークに手を伸ばす。  だが、そのチョークを投げられる前に、生徒の後ろで他の生徒が立ち上がった。 「少しは自重しろ、このド変態が」 「あびゃっ!?」  そして質問した生徒の頭に分厚い本を振り下ろし、それを喰らった生徒は椅子に座って動かなくなった。
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