最強の彼、学園へ

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「すいません。こいつはこういう男なんで……」 「いや、シンが謝る必要はねえだろ。ってか、容赦ねえな」 「大丈夫です、クレイは痛みを快感に変える能力があるんで」 「んなもんねえよ! シン、てめぇいきなり何す「もう質問じゃないからドーン」」  苦笑いで言うジクスに、シンと呼ばれた短く癖の無い黒髪に瞳の黒い切れ長の目の生徒は、コツコツと本でクレイと呼ばれた生徒の頭を叩きながら答える。  するとクレイが急に立ち上がってシンの方を向いて言ったが、ジクスがチョークを後頭部に直撃させたことによってクレイの言葉は中断された。  クレイは余程痛かったのか後頭部を押さえてうずくまり、シンは何事も無かったかのように席に座った。  それから少ししてクレイも席に座り、頭を押さえて唸っているのを無視してジクスは説明を再開した。 「どうでもいい質問で中断されたが、話を続けるぞ。 パートナーになる魔族とはそれぞれ魔力で繋がっていて、召喚するとその繋がりが切れる。 だから契約して新しい繋がりを作るんだが、これに失敗したら二度とパートナーは喚べない」  話の途中からは唸っていたクレイも含め、生徒はそれを聞いて不安そうな表情になった。  それでも誰も騒いだりしないのは、ジクスが話を中断しなくていいように気をつけているからだろう。
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