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「失敗したらっつっても、カルトスみたいな認識じゃなかったら成功する。逆にカルトス、おまえはそのままだと絶対に失敗する」
「なっ、何故だ!?」
「何故って、自分を道具と思ってる奴とパートナーになりたい魔族なんかいるわけねえだろ。ってか、さっきみたいなこと言ったら殺されるかもな」
困惑しているカルトスに、ジクスは淡々とした口調で返す。
それを聞いたカルトスは、今までの自分を信じるか、魔族であるジクスの言葉を信じるか迷い始めた。
「今言った言葉を信じるかはおまえが決めろ。先に言っとくけど、今の認識を改めないままだと何言っても魔族にはばれるからな」
「……わかった」
カルトスは俯いて呟くように答える。
ジクスはそれ以上カルトス個人に向けて言葉を発することはなく、パートナーの説明に戻った。
「魔族を召喚するときは、擬魔結石という石を召喚に使う魔法陣の真ん中に置く。
これはパートナーになる魔族に属性が無かった場合、召喚している間だけ石に宿る属性を使えるようにするためだ。
魔族は属性が無いのが大半で、これをしなかったらパートナーは属性が使えない。
まあ、稀に属性が有る奴がいるけど、属性持ちはそこそこレアで強さはピンキリだ。
あと、石には人間と同じ火、水、風、雷、土、光、闇の7種類の属性があって、属性と魔族の強さはパートナーの人間の力量に左右されるぞ。
パートナーに関してはこんくらいだけど、何か質問あるか?」
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