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その直後に青い石が一瞬輝き、直後にジクスの指先から肘までが水に包まれた。
「こうやって腕に属性を付加するのがこれの効果だが、この水の形状を変えて攻撃したり、魔鋼に属性を付加することもできる」
ジクスはそう言って、消さずに教卓の上に置いていたアビスを手に取る。
すると、アビスに刻まれていた白い線が、1本だけ青く淡い光を放ち始めた。
「1本だけ色が変わったのが見えるだろ? この状態で引き金を引くと、水の銃弾が出るんだ。
この魔身具の力はこんなのだが、物によって能力が違う。例えば……」
ジクスは腕に纏っている水を消し、昨日と同じように自分の右側の空間を割いてそこに手を突っ込む。
ジクスは何かを探して腕を動かし、数秒後に抜かれたジクスの手は青い指輪を握っていた。
「こいつはさっきみたいな補助用じゃなくて、水の塊で攻撃する魔身具だ」
ジクスは指輪を左手の人差し指にはめながら言い、はめた指輪に魔力を流した。
魔力を流し込まれた指輪からは水が噴き出し、ジクスの手の前で拳程度の大きさになった。
そして、ジクスが魔身具をはめた指でクレイを指差すと、水の塊はクレイに一直線に飛んでいった。
「ぶわっ!? ちょっ、先生!! いきなり何すんスか!?」
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