最強の彼、学園へ

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 ジクスが立ち止まって質問した途端にティーナから何やら黒いオーラが発せられ、ジクスは少々考えてからそう答えた。  生徒がいない場所まで移動していたので周囲に影響は無いが、その状態のティーナに迫られたジクスは目を反らす。  目を反らしたジクスの顔を手で無理矢理自分の方に向け、ティーナはニッコリと笑って口を開いた。 「私達のランクや種族を知った人間は威圧しないでと、以前言いましたよね?」 「あっ……すまん」  ティーナに言われて思い出したのか、ジクスは小さく声を漏らしてから謝った。  ティーナはため息を吐いてジクスの顔から手を離し、ビシッとジクスの顔を指差す。 「いいですかジクス、私達は人間から見れば化け物です。種族とかではなく、強さが。 そんな存在に威圧されては、どんなに手加減しても距離を置きたくなるでしょう」 「そうだな……レミアは大丈夫だろうが、他はもう話しかけてこねえかもな」  ジクスはフッと自嘲するような笑みを浮かべ、ティーナは先程のように乱暴にではなく、優しくジクスの頬に触れた。 「すぐに諦めないでください。先程言ったことには矛盾しますが、きっとメリカやサーシャはあまり意識しないでしょう。 特に、メリカはあなたが隊員を威圧したのを目の前で見たのに、今のように接してくれているのでしょう?」
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