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午後の授業が始まり、現在ジクスとティーナ、そして生徒達は第1訓練場に集合していた。
訓練場は2階に1階を囲むように観客席が設けられ、1階の横幅は約100メートル、奥行きは約150メートルの広さがある。
「えー、これからおまえらには魔鋼を造ってもらうが、その前に手本を見せる」
ジクスはそう言うと足元に置いてあった大きな箱の中に手を突っ込み、濃緑色の少々大きめの石を取り出した。
「これが魔鋼の素になる鉱石だ。名前は……忘れた。ティーナ、覚えてるか?」
「ジクス……もう、真面目な雰囲気が台なしです。この鉱石の名前は魔吸石です。
魔力を吸収することで、様々な形に変化する特性があります。
変化する形状は様々ですが、共通しているのは武器に変化するということです」
ティーナはジクスの隣で呆れたように言い、ジクスの代わりに鉱石の説明をする。
そして説明を終えるとジクスに視線を送り、ジクスはお礼を言うと生徒に目を向けた。
「じゃあ今から造るぞ。よく見てろよ」
ジクスはそう言って、手に持っている鉱石に魔力を流し込み始めた。
魔力を流し込まれた鉱石はドロドロになり、少しずつ形を変えていく。
それが終わると、ジクスの手には純白の大鎌が握られていた。
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