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メリカに質問されたので、ティーナは自分の魔鋼を出現させた。
ティーナの手に握られている槍は柄が白く、刃に2本の溝が交差して刻まれている。
「これが私の魔鋼の"白姫"です。白い姫と書いて"しらひめ"と読みます。能力はこれです」
ティーナはそう説明すると槍に魔力を流し込んで腕を引き、ジクスと同じように生徒がいない方に突きを放つ。
すると圧縮された魔力の塊が凄まじいスピードで壁に迫り、壁に吸い込まれるようにして消えた。
「魔力を圧縮して放つ、ただそれだけです。まあ、突き以外では飛ばせませんけどね」
「まだ質問がある奴はいるか? いないなら魔鋼造るから3人1組で分かれてくれ」
ティーナは説明すると槍を消し、ジクスが言うと生徒は仲の良いメンバーで集まり始めた。
「集まったら各自で鉱石取って勝手に造れ。ああ、暴れたらチョーク投げるからな」
ジクスは何故かチョークが入った箱を持っており、チョークを指の間でクルクルと回しながらニヤッと笑った。
この時生徒は全員が同じことを思っていた。
(((((どこから出したんだろ、あの箱)))))
ジクスは空間を割くようなことはしておらず、生徒は疑問に思いながらもグループで分かれ、それぞれ鉱石を受け取って散らばっていった。
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